国際宇宙ステーション(ISS)は、地上約400km上空に建設された、人類史上最大の宇宙施設です。その大きさは約108.5m×72.8mとほぼサッカー場ほどの大きさとなり、質量は約420トンにもなります。 宇宙での実験・研究や地球・天体の観測などを行うプロジェクトが国際宇宙ス テーション(ISS)計画です。宇宙ステーション「きぼう」広報・情報センター JAXA
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国際宇宙ステーション(ISS)を見てみよう! JAXAのサイトでは日本から見ることのできる時間を目視予想図にしてお知らせしています。条件がそろえば、日の出前と日没後の2時間ほどの間に地上から肉眼で見ることができます。
宇宙ライター 林 公代
代日本宇宙少年団情報誌編集長を経て2000年からフリーライターに。 書籍、雑誌、ウェブサイトで宇宙関連の記事を企画、執筆、編集。 20年以上にわたって、宇宙飛行士、宇宙関係者へのインタビュー、NASA、ロシア、日本でのロケット打ち上げ、宇宙関連施設、関係者への取材を続けている。

「宇宙飛行士の育て方」
日本経済新聞出版社

宇宙飛行士の応募条件に「長期間の宇宙飛行士業務に従事できる心理学的特性を有すること」とあるが、漠然としている。具体的にどんな心理学的特性、つまり資質を見ていくのだろうか。選抜事務局の山口氏に「宇宙飛行士に求められる8つの資質」をあげてもらった。 NASAには「クルークライテリア」と呼ばれる、理想の宇宙飛行士像がある。 ISS(国際宇宙ステーション)に参加する各国の宇宙飛行士や訓練担当、精神心理担当たちが、ISSに滞在する宇宙飛行士が持つべき精神心理スキルについて、数年間をかけて議論を重ねて8つの項目に集約させたものだ。それらを元に、JAXAでは以下の項目を宇宙飛行士が持つべき主な資質としている。
宇宙飛行士がもっともよく口にする言葉だ。実際に宇宙飛行士候補者に選ばれてから行う訓練の評価項目でも筆頭にあげられる、基本中の基本。現状を正確に把握することが危機管理の第一歩だ。例えばISSで煙センサーが反応した場合、もっともコワイのは火災だ。だがセンサーの誤作動の場合もある。最悪の場合を想定しつつ、どこに原因があり何が起こっているのか。短時間に情報を正確に把握して、行動を起こす必要がある。もちろん緊急事態だけでなく、閉鎖空間のISSで同じメンバーが暮らすとき、相手が何をほしがっているのか、何を嫌がるのかを把握する、つまり「空気を読む」のも状況認識に含まれ、特に隔離された宇宙船内では重要となる。
緊急事態にさらされる宇宙では、自分の言いたいことを正確に伝え、相手の言うことも正確に理解することが大事だ。わからなければ聞き返して、曖昧にしない。ご法度なのは、お互いに主張するだけでかみ合わない「空中戦」状態に陥ること。言い負かすのが目的でなく、自分たちが到達しようとするゴールを把握する。 毛利衛氏は「NASAの優秀な宇宙飛行士は、相手が言葉を発する前に既に相手の言いたいことを理解している」と言う。行動や顔つきを見て察する能力「ノンバーバルコミュニケーション」もコミュニケーションの1つ。ただし勘違いを防ぐために言葉で確認することは大切だ。
「俺についてこい!」的な一方的なリーダーシップは、多国籍スタッフや複雑化したシステムを操作するISSでは通用しない。求められるのは「場面に応じたリーダーシップ」だ。緊急事態にはリーダーシップを行使して決断するが、メンバーが船外活動や宇宙実験などの作業でリーダー役を務めるときは、サポートに徹しなければならない。「チームワークのためのリーダーシップ」という考え方だ。リーダーとして能力を発揮できる人がよき補佐役(フォロワー)になれるとは限らない。時には良きフォロワーとしてリーダーを補佐し、チームとして成果を出せるかが問われる。
「宇宙飛行士たちは8つの資質がどれも高い。」
その中で、やや目立たない資質ながら重要なのが「自己管理」だ。特に、「真面目で頑張り屋」の日本人は長年の夢だった宇宙に到着し、多くの関係者の思いを背負っているだけに「成功させよう!」と気負いすぎ、つい働き過ぎてしまう。だが無理を重ねて倒れれば、仲間達に迷惑をかけてしまい本末転倒となる。2011年に167日間宇宙滞在した古川聡宇宙飛行士は、滞在中に貨物船の打ち上げ失敗が起こり、仲間の到着が遅れて仕事が過密状態になった。だが船長に「仕事の優先順位をつけて、できない仕事は『明日にして』と言うことも大事」とアドバイスされたという。倒れる前に自己申告する。地上の仕事でも大事なことだ。